コラム

全題正解者

昔、近代将棋の詰将棋欄が好きだった。全題正解者が掲載されるページが充実して いたからだ。  そもそも詰将棋には根気や忍耐力が必要だが、私はすこし考えてわからないと我慢 できなくて、単行本などの場合はつい答えを見てしまうのであった。その...
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『駒落ち至上主義』

 将棋を楽しむにあたって避けがたい問題の1つに棋力の差がある。その問題を解消 するために、おそらく最も有効な手段が“駒落ち“である。とはいえ現実には駒落ち は敬遠されるケースが多い。  私もそうだがたいていの下手は駒を落とされることへ...
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「今しか書けないこと・・」

 〆切を過ぎても原稿が一行も書けていない、そんな時は最近起こった印象深い出来 事をネタにするのが常套手段。幸か不幸か、というより明らかに不幸なことに、そう いうネタには事欠きません。  社団戦一日目、タダの所に飛車を打ってしまい、同角...
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47歳の抵抗

 社団戦では毎回のように秒読みになる。中盤で相手が10分しか消費していないの に、既に秒に追われて、のたうちまわっているという展開はザラだ。  長考癖を何とかしようと、齢47歳にして始めた「天下一将棋会」だったが、演出 と音楽の美しさ...
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少年老い易く

 少年は、書店で「近代将棋」(130円)に出会った。それまで「将棋の指し方」 (土居市太郎八段・影山稔雄共著)しか持っていなかったので、将棋にも雑誌がある ということが、なんだか嬉しかった。将棋会館(木造建)に行ったら、8級(当時の ...
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アマチュア将棋と日曜日

 我が太陽将棋研究会は、例会を毎月1回開いている。曜日は日曜日としている。会 員の都合を考えるとベストであり、今後も変わることは無いと思う。 昭和人の私は、日曜日が唯一の休みで(土曜は半ドンだった)将棋大会は日曜日が 「あたり前」...
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「羽生さんだけじゃない」

 先日、『どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?』を読みました。半年 前に出た本ですが、タイトルに少し(かなり?)抵抗があり、買うのを躊躇っていた のです。  それでも読んでみると、厳しい競争の中で語られる棋士の言葉は興味深い...
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将棋という「日常」

 昨年末、太陽将棋研究会は設立十周年を迎えました。この間、幸か不幸か規模があま り大きくなることもなく、メンバーの入れ替わりも少なく、奇妙な安定が続いていまし た。  これまでの十年がこんな感じだったので、これからの十年もこんな感じな...
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熟慮決断

 「熟慮決断」という言葉があります。「深く考えて決断する」という意味ですが、 一般的には「決断」より「熟慮」の方を、すなわち、思慮深いことの大切さを強調す る言葉として使われています。  将棋を指す人なら、やっぱり「熟慮」の方を重視す...
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熟慮決断

一般的には「決断」より「熟慮」の方を、すなわち、思慮深いことの大切さを強調す る言葉として使われています。  将棋を指す人なら、やっぱり「熟慮」の方を重視するだろうと思うのですが、昔、 あるプロ棋士が著書の中で「熟慮は決断とセットだか...